ホーム スポーツ 箱根駅伝の早稲田は2027年に総合優勝できる?戦力・注目選手を徹底解説

箱根駅伝の早稲田は2027年に総合優勝できる?戦力・注目選手を徹底解説

橘 遼 橘 遼 • 更新: • 公開: • 読了約 18 分
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2027年1月2日・3日に開催される第103回箱根駅伝。早稲田大学は、2026年の箱根駅伝で総合4位に入り、同年10月の出雲駅伝では大会新記録で16年ぶりの優勝を飾った。長年の課題だった総合優勝への距離を縮めるうえで、今季のスタートは大きな意味を持つ。特に、工藤慎作、山口竣平、鈴木琉胤に加え、「令和の三羽ガラス」と呼ばれる増子陽太、本田桜二郎、新妻遼己らの成長が、チームの戦力を押し上げている。

一方、出雲駅伝は全6区間・45.1kmの大会であり、箱根駅伝の全10区間・217.1kmとは求められる能力が異なる。2027年の早稲田が総合優勝を狙えるかどうかは、エースの走力だけでなく、山上り・山下りの適性、復路の選手層、当日変更を含む区間配置にかかっている。2026年10月23日時点の公式記録と最新の大会結果をもとに、2026年のエントリーメンバー、当日変更、注目選手、新チームの戦力を整理する。

【2027年最新情報】早稲田大学は箱根駅伝でどこまで復活したのか

箱根駅伝早稲田

早稲田大学の現在地を把握するには、箱根駅伝の順位だけでなく、2026年に積み上げた実績を確認する必要がある。

早稲田大学競走部の公式記録によると、第102回箱根駅伝では往路5時間18分26秒で2位につけたものの、復路は5時間26分03秒で8位。総合タイム10時間44分29秒、総合4位で大会を終えた。往路優勝を狙える位置からスタートしながら、復路で順位を伸ばし切れなかったことが、2027年に向けた重要な課題となる。

ただし、2026年の結果を「優勝争いから遠い」と評価するのは早計だ。2025年も総合4位、2024年は7位、2023年は6位であり、近年は上位を狙える位置に戻ってきている。2026年の往路2位は、主要区間で大崩れしなければ上位争いに加われることを示した。

そして、2026年10月12日の第38回出雲駅伝で、早稲田は総合2時間05分56秒の大会新記録をマーク。16年ぶり3度目の優勝を果たした。2010年度に大学三大駅伝の三冠を達成して以来の出雲制覇であり、2027年の箱根に向けても大きな追い風となる。

早稲田の箱根駅伝における最後の総合優勝は、2011年の第87回大会だ。当時は13度目の総合優勝を果たし、出雲駅伝、全日本大学駅伝と合わせた三冠も達成した。2027年に再び頂点に立てば、16年ぶりの総合優勝となる。歴史ある強豪校の復活が現実的な目標になりつつある今、焦点は「優勝できるか」という期待から「どの区間で勝負を決めるか」という具体的な戦力分析へ移っている。

【2026年のエントリーメンバー】区間配置・補欠・当日変更を振り返る

2026年の箱根駅伝では、早稲田大学は2025年12月10日に16人のチームエントリーを発表した。学年別の内訳は4年生4人、3年生5人、2年生3人、1年生4人。そこから12月29日の区間エントリーで、実際に走る10人と補欠6人が決まった。

当時の16人は、次のとおりだ。

4年生:伊藤幸太郎、間瀬田純平、宮岡凜太、山口智規。

3年生:工藤慎作、小平敦之、武田知典、宮本優希、山﨑一吹。

2年生:瀬間元輔、山口竣平、吉倉ナヤブ直希。

1年生:佐々木哲、鈴木琉胤、多田真、堀野正太。

ここでの学年は第102回大会のエントリー時点のもの。2027年の箱根駅伝では学年が1つ進み、卒業した選手はチームを離れているため、2026年のメンバー表をそのまま翌年の出走候補とみなすことはできない。

2026年の区間エントリーと実際の出走者を整理すると、早稲田がどの区間で戦い、どこに変更を加えたのかが見えてくる。以下は早稲田大学競走部の公式記録と、当日変更の公式発表をもとにした一覧だ。

区間 当初の登録選手 実際の出走選手 区間順位・記録
1区 吉倉ナヤブ直希 吉倉ナヤブ直希 7位・1時間00分58秒
2区 山口智規 山口智規 4位・1時間05分47秒
3区 山口竣平 山口竣平 8位・1時間01分54秒
4区 武田知典 鈴木琉胤 1位・1時間00分01秒
5区 工藤慎作 工藤慎作 3位・1時間09分46秒
6区 山﨑一吹 山﨑一吹 6位・58分31秒
7区 多田真 間瀬田純平 12位・1時間03分58秒
8区 宮岡凜太 堀野正太 16位・1時間06分09秒
9区 宮本優希 小平敦之 2位・1時間07分45秒
10区 瀬間元輔 瀬間元輔 10位・1時間09分40秒

注目すべきは、4区の鈴木琉胤が区間賞を獲得したことだ。当初は補欠だった鈴木が当日変更で起用され、1時間00分01秒の好走で総合順位を押し上げた。5区の工藤慎作も区間3位と健闘し、山上りで強さを発揮している。9区の小平敦之も区間2位と、復路で存在感を示した。

一方、7区から10区では区間順位にばらつきがあった。特に8区は区間16位で、往路で築いた優位を復路で十分に生かし切れなかった。2027年の総合優勝を考えるうえでは、エース区間で好走することに加え、復路の各選手が大きなタイムロスを避けられるかが重要になる。

なお、箱根駅伝の区間エントリーは、12月29日に10区間の走者と補欠選手を登録する仕組みだ。補欠選手は当日の最終エントリーで出走区間に入ることができる一方、すでに区間に登録された選手を別の区間へ移すことはできない。2026年は実際に4区、7区、8区、9区で変更が行われた。

【2027年の注目選手】工藤慎作・山口竣平・鈴木琉胤が軸

第103回箱根駅伝の正式な区間エントリーは、2026年10月23日時点ではまだ発表されていない。したがって、2026年の配置をそのまま翌年のオーダーと考えるのではなく、今季の実績と各選手の適性から候補を見ていく必要がある。

工藤慎作は、2027年の早稲田を語るうえで欠かせない存在だ。「山の名探偵」の愛称で知られ、箱根駅伝では5区の山上りを担当してきた。2025年大会は5区区間2位、2026年大会は区間3位。安定して山上りをまとめられることは、総合優勝を狙うチームにとって大きな武器となる。2026年10月の出雲駅伝では最終6区を走り、区間賞で優勝を締めくくった。

山口竣平は、スピードと長距離への対応力を兼ね備えた主力候補だ。2026年の箱根駅伝では3区を走り、区間8位。出雲駅伝では5区を担当し、区間新記録となる17分35秒で区間賞を獲得した。2026年8月時点の戦力分析では、5000m13分17秒19、10000m27分59秒47が持ちタイムとして挙げられている。2027年は主要区間で流れを作る役割が期待される。

鈴木琉胤も見逃せない。2026年の箱根駅伝では4区で区間賞を獲得し、1時間00分01秒を記録した。出雲駅伝でも3区を担当し、区間3位。長距離区間での経験を積み重ねれば、往路の重要区間を任せられる選手へ成長する可能性がある。箱根の4区で見せた勝負強さを、2027年にどう生かすかが注目点だ。

加えて、2026年箱根の9区で区間2位だった小平敦之は、復路の安定感を支える候補となる。2027年は最終学年として、競技面だけでなくチームをまとめる役割も担うことになる。2026年の箱根で往路と復路の順位に差が生じたことを踏まえると、こうした選手が長い区間で着実に走れるかどうかが、総合順位を左右する。

【令和の三羽ガラス】増子陽太・本田桜二郎・新妻遼己の実力

2026年に早稲田の新戦力として大きな注目を集めたのが、増子陽太、本田桜二郎、新妻遼己の1年生トリオだ。報道では「令和の三羽ガラス」と呼ばれ、2026年10月の出雲駅伝では本田と新妻がそろって区間賞を獲得。高校時代から期待されてきた選手たちが、大学の駅伝でも早くも結果を残した。

本田桜二郎は出雲駅伝の2区で、16秒差の7位からたすきを受け、6人を抜いて首位に浮上した。記録は15分42秒で区間賞。短い区間で流れを変えるスピードと、順位を一気に押し上げる勝負強さを示した。2026年8月時点の5000m持ちタイムは13分32秒61。トラックで培ったスピードを、箱根駅伝の長い区間にどうつなげるかが今後の焦点となる。

新妻遼己は出雲駅伝4区で17分10秒を記録し、従来の区間記録を10秒更新。首位を奪い返す走りでチームの優勝に貢献した。5000mの持ちタイムは13分35秒33で、ロードだけでなくトラックでも実績を積んできた。箱根駅伝は区間距離が長く、出雲のような短距離のスピードだけでは乗り切れないが、大学駅伝のデビュー戦で見せた対応力は大きな収穫だ。

増子陽太も、この世代の重要な戦力だ。2026年8月時点の5000m持ちタイムは13分20秒35。専門メディアの戦力分析では、2026年春の大会で13分22秒87、さらに13分20秒35と記録を伸ばした経緯が紹介されている。出雲駅伝では補欠登録となり実際の出走はなかったが、同大会のメンバー争いに加わる実力を持つ。三人が同時に箱根の戦力として機能すれば、早稲田は主要区間の選択肢を増やせる。

ここで注意したいのは、「2027年の新入生」という表現の意味だ。2027年1月の箱根駅伝で新戦力として期待されるのは、2026年度に大学へ入学した増子、本田、新妻らの選手たち。一方、2027年春に入学する新入生は別の世代であり、第103回大会のチーム戦力としては基本的に対象外となる。今季の早稲田を分析する際は、この二つを混同しないことが大切だ。

【5000m・10000mの持ちタイム】数字から見る早稲田の戦力

駅伝の戦力を考えるうえで、トラックの持ちタイムは選手の基礎的なスピードを測る参考になる。2026年8月1日時点の大学長距離チーム分析に掲載された記録を見ると、早稲田には5000mで13分台、10000mで27分台・28分台の記録を持つ選手が複数いる。特に山口竣平、工藤慎作、吉倉ナヤブ直希は、スピードとロードでの経験を兼ね備えた選手として注目される。

主な持ちタイムは以下のとおりだ。数値は2026年8月1日時点の戦力分析資料に掲載されたものであり、その後の記録更新を反映した最新ランキングとは限らない。

  • 山口竣平:5000m 13分17秒19、10000m 27分59秒47
  • 増子陽太:5000m 13分20秒35
  • 鈴木琉胤:5000m 13分20秒64
  • 吉倉ナヤブ直希:5000m 13分37秒61、10000m 28分13秒07
  • 工藤慎作:5000m 13分38秒67、10000m 28分31秒87
  • 本田桜二郎:5000m 13分32秒61
  • 新妻遼己:5000m 13分35秒33

持ちタイムの数字だけを見れば、早稲田には他大学の上位校と競えるスピードがある。ただし、箱根駅伝では5000mの自己ベストが速い選手を10人そろえれば勝てるわけではない。20kmを超える区間での持久力、上り下りへの適性、給水や気象条件への対応、そして年間を通したコンディション管理が必要になる。

2026年の箱根で4区区間賞を獲得した鈴木や、5区で上位に入った工藤のように、持ちタイムを実際の区間成績につなげられる選手が増えることが、2027年の優勝条件となる。

【花田勝彦監督の指導方針】総合優勝への鍵は選手層と区間配置

早稲田大学競走部の駅伝部門を率いる花田勝彦監督は、現役時代に箱根駅伝4区の区間賞を獲得し、1993年の総合優勝を経験したランナーでもある。1992年には全日本大学駅伝で1区区間賞を獲得し、早稲田の初出場初優勝にも貢献した。学生駅伝の勝ち方を知る指導者として、選手の能力をチームの結果につなげることが期待される。

早稲田大学の公式プロフィールに掲載された花田監督の指導理念は、選手の自主性を尊重し、個々の力を大切にしながら、チームとしての目標達成を後押しするというものだ。監督自身が前面に立って主導するのではなく、学生が自ら考えて競技に取り組めるよう支える姿勢を示している。

この考え方は、2027年の区間配置を考えるうえでも重要だ。早稲田には、工藤の山上り、山口竣平や鈴木のスピード、増子・本田・新妻の新しい戦力など、異なる強みを持つ選手がいる。誰をエース区間に置き、誰をつなぎ区間で起用するかによって、チーム全体のパフォーマンスは大きく変わる。

例えば、工藤を再び5区に起用できれば、山上りで上位を確保する戦略が立てやすい。一方、往路のエース区間や復路の長距離区間で複数の選手が安定して走れるようになれば、往路で得たリードを復路で守る展開も期待できる。2026年の箱根で復路8位に終わった事実を踏まえると、選手層の底上げは単なる補強ではなく、優勝を狙うための必須条件だ。

また、箱根駅伝は1区間の好走だけでは勝ち切れない大会でもある。5区で順位を上げても、6区から10区でタイムを失えば総合優勝には届かない。主力選手の調子を見極め、補欠を含めた16人の中から最適な10人を選ぶ判断が、監督の手腕を問うことになる。

【第103回箱根駅伝の総合優勝は可能か】ライバル比較と今後の展望

2027年の早稲田大学には、総合優勝を狙えるだけの材料がそろいつつある。2026年箱根の総合4位、出雲駅伝の大会新記録による優勝、複数の区間賞を生み出した選手層。これらを合わせて考えると、優勝争いに加わる可能性は十分にある。

ただし、現段階で総合優勝を確実視することはできない。出雲駅伝は6区間45.1kmで行われる一方、箱根駅伝は全10区間217.1km。箱根では山上り・山下りを含む特殊な区間に加え、復路の長距離区間で粘り切る力も必要だ。出雲での勢いをそのまま箱根の結果に置き換えることはできない。

早稲田が次に試されるのは、2026年11月1日に開催される第58回全日本大学駅伝だ。名古屋から伊勢までの8区間106.8kmで争われるこの大会は、出雲より長い距離で選手層を試す機会となる。早稲田がこの大会でも上位争いを演じられれば、2027年の箱根に向けた評価はさらに高まる。

総合優勝への判断基準は、主に三つある。第一に、工藤が山上りで再び上位を確保できるか。第二に、山口竣平、鈴木琉胤、増子、本田、新妻らが、各自の強みを箱根の距離に適応させられるか。第三に、復路で大きなタイムロスを避けられるだけの選手層があるか、という点だ。

ライバル校との比較でも、単純な5000mの持ちタイムだけで優劣を判断するのは難しい。総合優勝には、エース区間での勝負強さ、山の区間の適性、復路の安定性、当日変更の判断が複合的に求められる。早稲田は出雲駅伝でスピードの高さを証明した。次は長距離への対応力と、10区間を通して崩れない総合力を示せるかが問われる。

第103回大会の正式なチームエントリー、区間エントリー、補欠選手、当日変更は、今後の公式発表で確認する必要がある。2026年のメンバーと実際の出走結果は戦力を考えるうえで重要な資料だが、2027年の区間配置を確定させるものではない。秋の駅伝での結果と選手のコンディションを踏まえ、12月のエントリー発表を待つのが現実的な見方だ。

【箱根駅伝早稲田】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:早稲田大学は2027年の箱根駅伝で総合優勝を狙えますか?
A1:十分に狙える位置にいる。2026年の箱根駅伝で総合4位、同年10月の出雲駅伝では大会新記録で優勝した。ただし、箱根は全10区間の総合力が求められるため、復路の安定性や山の区間の結果が優勝の鍵となる。

Q2:2027年の早稲田大学の区間エントリーや補欠は発表されていますか?
A2:2026年10月23日時点では、第103回大会の正式な区間エントリーは発表されていない。2026年大会では12月10日に16人のチームエントリー、12月29日に区間エントリーが発表された。2027年大会も、正式な情報は大会公式サイトと早稲田大学競走部の発表で確認したい。

Q3:「令和の三羽ガラス」とは誰のことですか?
A3:早稲田大学の1年生トリオ、増子陽太、本田桜二郎、新妻遼己を指す呼び名だ。2026年10月の出雲駅伝では本田が2区、新妻が4区で区間賞を獲得した。増子も含め、2027年の箱根駅伝でどの区間を任されるかが注目される。

早稲田大学は、2026年の箱根駅伝で総合4位、出雲駅伝で大会新記録による優勝を記録し、2027年の総合優勝に向けて大きく前進した。工藤慎作の山上り、山口竣平と鈴木琉胤の実績、そして増子陽太・本田桜二郎・新妻遼己の成長は、チームの強みとなる。

一方、2026年の箱根では往路2位から復路8位となり、総合4位に終わった。優勝を実現するには、エースの好走に加え、復路での安定した走りと、当日変更にも対応できる選手層が欠かせない。2026年11月の全日本大学駅伝で長距離への対応力を示せるかどうかが、箱根への重要な判断材料になる。

2027年の早稲田を追うなら、まずは全日本大学駅伝の結果、主力選手の持ちタイムと直近の大会成績、そして12月に発表されるチームエントリーと区間配置を確認したい。出雲で見せた勢いを箱根の217.1kmで再現できれば、16年ぶりの総合優勝は現実味を帯びてくる。

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